イーサリアムlogo

イーサリアムもビットコインも、代表的な仮想通貨です。しかし、仕組みまで全く同じというわけではありません。そこで、イーサリアムについて、ビットコインとの違いを中心に確認しましょう。

ビットコインの大まかな仕組みをご存じでない場合、カテゴリー「送金のしくみ」「ビットコインの仕組み・特徴」を先にご覧ください。

イーサリアムの基本構造

イーサリアムの基本構造はビットコインと似ていますが、違う部分も数多くあります。そこで、主な違いを比較してみましょう。

項目 イーサリアム ビットコイン
発行通貨量上限 未定 2,100万BTC
マイニング方式 Proof of Work ,Casper Proof of Work
スマートコントラクト あり なし
ブロック生成時間 およそ15秒~17秒 およそ10分

それぞれの項目について、順に確認しましょう。特に「ブロック生成時間」を中心に掘り下げていきます。

イーサリアムの通貨発行量上限

ビットコインは、2,100万BTCまで発行されることが決まっています。すなわち、2,100万BTCまで発行が完了した後は、使用可能なビットコイン量は徐々に減少することになります。その理由は、以下のユーザーが多数いると予想できるからです。

一方、イーサリアムは最大発行量をどうするのか、決まっていません。今後決定されることでしょう。

私たちは「イーサリアム(Ethereum)」と言いますが、正確には、イーサリアムはシステム全体の名称です。そのシステム内で使われる仮想通貨がイーサ(Ether)です。しかし、ここではイーサリアムという表現を使いましょう。

なお、uncleにつきましては、この記事の「イーサリアムのブロック生成時間」部分でご確認ください(クリックで記事に移動します)。

イーサリアムのマイニング方式

イーサリアムのマイニング方式はProof of Workですが、変更される予定です。その名をCasper(キャスパー)といいます。

変更が決まり、実際に稼働されるようになったら、その概要をここに記事化したいと思います。Proof of Workよりも効率的なシステムになる見込みです。

マイニングプールのシェア

ビットコインのマイニング争いが熾烈を極めるようになると、マイニングプール運営者は有利な環境を求めて、アルトコインのマイニングを始めるようになります。その結果、イーサリアムのマイニング競争も大変厳しいものになっています。

下のグラフは、マイニングプールのシェアを示しています。etherchain.orgからの引用です。

マイニングプールのシェア図

これは2018年3月5日時点のものです。数多くのマイニングプールが争っていますが、上位5つの寡占状態です。

では、マイニングプールに参加する場合、この5つから選べばよいでしょうか。実は、必ずしもそうとは言えません。

よって、マイニングプールへの参加を検討する場合、シェアの大きさよりも、システムの使いやすさや運営者の健全性などを重視すべきかもしれません。

スマートコントラクト

スマートコントラクトは、イーサリアムを説明するときに頻繁に用いられる言葉です。

ビットコインは、「どのウォレットから、どのウォレットに送金したか」という情報が記録されます。スマートコントラクトとは、送金情報に加えて、様々な情報を追加して記録できる機能です。

送金情報だけでないというのは、とても便利です。今後、イーサリアムを利用した様々なシステムが開発されていくことでしょう。

イーサリアムのブロック生成時間

イーサリアムもビットコインも、ブロックチェーンを基本構造としています。それをイメージ図にすると、以下の絵の通りです。

ブロックチェーンの仕組み図

このブロック一つ一つを作るための時間が、イーサリアムとビットコインでは大きく異なります。ビットコインはおよそ10分かかるのに対し、イーサリアムは15秒から17秒くらいです。大幅に異なります。

ブロック生成時間が短いほうが、ユーザーとしては利便性が高いです。送金に要する時間が短くなるからです。

このブロックを作るための作業を、マイニングと言います。イーサリアムでもビットコインでも、このマイニングに成功すると報酬をもらえます。そこで、世界中の人々がマイニングに挑戦しています。

すると、世界のどこかで、ほぼ同時に異なるブロックが作られる場合があります。この場合、ビットコインは下の図のようにして短いブロックを捨てます。短いブロックをマイニングした人は、報酬が全くありません。

51%攻撃のイメージ図

しかし、イーサリアムの場合、単純に短いブロックを捨てるという方法を採用すると、少々困ったことになる可能性があります。問題点として、2つが挙げられています。

イーサリアムの問題点

問題1:無駄な作業の発生

短い時間でブロックが作られるとはすなわち、マイニングのために必要な計算式がより簡単であるということです。すると、世界の複数のコンピュータで、マイニングが同時に成功するという例が多くなるでしょう。

実際に、ほぼ同時にマイニングが成功する例は、ビットコインよりも多くなっています。

すると、ブロックチェーンの一部として採用されず、不採用になるブロックが数多く出ることになります。この不採用のブロックに関連する作業が無駄となります。また、(ビットコインと比較して)容易にブロックを作れるので、セキュリティレベルも少々不安でしょう。

問題2:マイニングの集中化

あるマイナー(採掘者)が、マイニングに成功したとしましょう。成功したマイナーは、その情報を世界中に公開します。そして、その情報を受け取った別のマイナーは、改めてマイニングを開始します。

すなわち、「先にマイニングに成功した人は、他の人よりも(わずかですが)先に、新たなマイニングを始められる」ことになります。

これはビットコインでも同様ですが、ビットコインの場合はこの問題が顕在化しません。というのは、マイニングに要する時間が平均で10分になる設計なので、このスタートの差は誤差の範囲として無視できるからです。

しかし、イーサリアムの場合はそうはいきません。1回のマイニングに要する時間が15秒~17秒ですから、スタートのわずかな差が決定的な差になりかねません。

すなわち、特定のマイナーが全てのマイニングを支配しうることになります。

マイニングに関する問題点の解決方法

これらの問題を解決するために、イーサリアム独自のマイニングルールがあります。

ビットコインでは、不採用になったブロックは単に捨てられるだけです。イーサリアムでは、不採用になった部分(uncle)をマイニングに再利用することで、無駄となる作業を減らしつつセキュリティを高めています。

イーサリアムは拡張性が高い

また、イーサリアムはその「拡張性の高さ」でも有名です。具体的には、トークンを作りやすい仕組みになっています。ここで、トークンを大雑把に確認しますと、「仮想通貨の仕組みを使って作る、簡易的な仮想通貨」という意味です。

イメージ図は以下の通りです。イーサリアムという主要な仮想通貨の仕組みを使って、その上にいくつものトークンが作られている様子が分かります。

イーサトークンイメージ

なお、「簡易的な仮想通貨」と言っても、トークンは立派な仮想通貨です。その仕組みが少し独特だというだけです。

では、このトークンですが、世の中にはいくつあるでしょうか。ビットコインを使ったトークンというものもあります。主要なブロックチェーンを使って、いくつものトークンを作れます。

イーサリアムがベースのトークン数

イーサリアムを基礎にしたトークンの数を調べるために、coinmarketcap.comのデータを確認しましょう。下の画像はその一部です(データ取得日:2018年1月19日)。

イーサリアムのトークンシェア

時価総額が大きな順に並べたものですが、赤枠部分をご覧ください。どの仮想通貨をベースにして作ったトークンか?が分かるのですが、ほとんど「Ethereum」と書いてあります。これは。イーサリアムです。

トークンを作る技術者から見て、いかにイーサリアムが使いやすいかが良く分かる結果です。ちなみに、coinmarketcap.comの一覧に出てくるトークンの総数は540種類ですが、イーサリアムをベースにしたトークンは436種類もあります。率にして80%以上です。

今後も、イーサリアムを土台にしたトークンが数多く作られることでしょう。

イーサリアムは、国内取引所のBITPoint、bitFlyerにて購入可能です。

イーサリアム(ethereum)について

×
BitcoinCash公開トレード
BCHの長期投資に挑戦
取引所の選択基準
トレード手法の説明
投資・トレードのリスクについて
長期保有できる方法
取引成績の報告
ウォレットの種類・作成他
ウォレット作成
ウォレットの種類・作り方
ビットコインの保管方法
PC・スマホにウォレットを作る
ビットコイン紛失事例(2件)
ハードウェア・ウォレット【Ledger】
ビットコインの入手方法
ビットコインの入手方法
ビットコインいくらから買える?
無料で確実にもらう方法Ⅰ
無料で確実にもらう方法Ⅱ
ビットコインの購入方法
ビットコインを円に換金・出金
ビットコイン投資、儲かる?
無料配布詐欺に注意!
ビットコインの送金について
送金のしくみ
公開鍵、秘密鍵、アドレス
ブロックチェーンとは?
採掘(マイニング)とは?
自宅PCでマイニング-結果は?
マイニングプールとは?
寄付・クラウドファンディング
ビットコインの仕組み・特徴
ビットコインで何ができる?
3分でわかる!ビットコイン
口座残高・取引履歴は全て公開
口座開設は誰でも自由に
管理者は誰がしてる?
ビットコインの価値
ブロックサイズ問題とは?
ハードフォークはナゼ起こる?
ビットコイン取引所・販売所
ビットコイン取引所
Mt.Gox事件とは
取引所の選択基準
スマホ破損時の対応方法
トレードについて
価格変動が大きい理由
価格差を利用した取引
ビットフライヤーのスマホアプリ
取引業者の特徴・比較
取引業者の特徴・比較(総論)
bitFlyerの特徴
Coincheckの特徴
DMM Bitcoinの特徴
bitbankの特徴
BITPointの特徴
GMOコインの特徴
DeCurretの特徴
Liquidの特徴
SBI VCの特徴
各種手数料の比較
取引可能な仮想通貨の比較
レバレッジ取引の条件比較
ビットコインのスプレッドとは
強制ロスカットになりづらい口座
安全のための取り組み
仮想通貨の取引口座
口座を開設してみよう
DMM Bitcoin口座の作り方
GMOコイン口座の作り方
bitbank口座の作り方
Coincheck口座の作り方
DeCurret口座の作り方
Liquid口座の作り方
BTCボックス口座の作り方
BITPoint口座の作り方
bitFlyer口座の作り方
仮想通貨取引で有利な銀行口座
仮想通貨のチャート分析
何を頼りにトレードするか?
半値戻し-基本~実践
上値抵抗線・下値支持線
三角保ち合い(ペナント)
bitFlyerの高機能チャート
「相場の見通し」の作り方
フラッシュクラッシュ
DMM Bitcoinの比較チャート
仮想通貨の運用方法
ビットコインのトレード方法
含み損リスクを抑える買い方
含み損の問題を解決する
相場を読まずにトレードする方法
成功パターンを身につけよう
貸仮想通貨サービス|GMOコイン
仮想通貨を貸付して利息をもらう
信用取引で低リスクな裁量取引
ビットコインを堅実に増やす方法
ビットコインの自動売買~QUOREA
板情報で取引【BITPoint】
ビットコインのスキャルピング手法
仮想通貨のFXについて
仮想通貨の証拠金取引(FX)
レバレッジ
bitFlyerFXの有意性
スワップポイントとトレード手法
FXと現物取引の価格差について
FX先物取引とは
FXと仮想通貨の融合トレード
リスクの低いビットコイン投資
SBIFXトレードの特徴
マネーパートナーズの特徴
仮想通貨の時価総額など
激変!仮想通貨のシェア【2018年版】
コイン価格は上昇するか?
ビットコインの現状【2017年7月版】
【2017年】仮想通貨の時価総額
【2016年】仮想通貨の時価総額
ビットコインその他
Coincheckでんき
ビットコインの決済サービス
法人向けサービス:bitWire SHOP