国産の仮想通貨「モナコイン(monacoin)」

国産の仮想通貨として、「モナコイン(monacoin)は一定の地位を占めています。そこで、その概要を確認しましょう。
モナコインは、2013年末に公開された日本産の仮想通貨です。そのプログラムはLitecoin(ライトコイン)とほぼ同じでしたが、バージョンアップを繰り返して独自の姿に変化しています。
モナコインの仕様
モナコインの仕様を簡潔にまとめますと、以下の通りです。
1.平均ブロック作成間隔:およそ90秒
ビットコインはおよそ10分でブロックが作られますから、とても高い頻度でブロックが作られていることが分かります。
2.発行総数:1億512万枚
ビットコインの場合は2,100万枚です。モナコインはブロック生成速度が速いため、発行総数も大きくなっています。
3.採掘(マイニング)の方法
ビットコインと同じく、Proof of Works(プルーフ・オブ・ワーク)を採用しています。よって、マイニングで稼ぐには、コンピュータの能力が高ければ良いということになります。
なお、マイニングの仕組みにつきましては、別記事「ビットコインの採掘(マイニング)とブロック認証」をご覧ください。
仮想通貨全体におけるモナコインの位置づけ
では、国産の仮想通貨として名声を得ているモナコインは、仮想通貨全体から見てどの位置にいるでしょうか。coinmarketcap.comで時価総額を確認しましょう。

上の画像を見ますと、2017年10月2日時点のモナコインは、時価総額が120位でした。モナコインは日本発祥の仮想通貨ですが、その割に寂しい順位でした。ところが、10月14日には24位に位置しています。時価総額が一気に上昇したためです。その後、順位を下げて61位となっています。
順位を大きく上げた過程で、一体何があったのでしょうか。チャートを見ながら考察しましょう。
モナコイン相場を振り返る
次に、モナコインの長期的な相場を振り返りましょう。下図は、2014年1月からの【MONA/JPY(モナ/円)】チャートです。引用元はmona-coin.comです。

上のチャートを見ますと、ほとんどの期間で、横軸と重なってしまうような価格で推移していることが分かります。この期間の高値は100円弱であり、その多くは10円未満という状況でした。
ところが、チャート右にある点A部分でいきなり価格が上昇しました。最大で2,400円くらいになっています。この理由は不明ですが、以下の予想が立ちます。
モナコイン価格上昇の理由
理由1:安値に放置されていた
急騰直前、50円~90円弱で推移していました。この数字を過去と比較しますと、高い水準だといえます。しかし、ビットコインなどが高値を更新する状況でしたので、モナコインの価格が相対的に安値で放置される結果となりました。この修正が起きたという考え方です。
理由2:bitFlyerが取り扱いを始めた
モナコイン急騰の少し前、日本で最も有名な取引所の一つであるビットフライヤー(bitFlyer)が、モナコインの取り扱いを始めました。モナコインは初めての純国産仮想通貨ですが、ビットコインやイーサリアムと比べて、その知名度は低かったでしょう。
しかし、bitFlyerが取り扱いを始めたことで、一気に知名度が高くなった可能性があります。「日本産の仮想通貨なの?面白そうだから買ってみよう!」という具合です。
以上の理由で、価格が上昇したと予想できます。しかし、この理由だけで、価格が20倍以上になるものでしょうか。この値動きは「相場の勢いだ」としか言えないような動きです。
仮想通貨の価格は、短期間で何倍にも上昇することがあります。モナコインでも、その値動きが実現したのだと言えそうです。
なお、モナコインの直近の値動きにつきましては、別記事「モナーコインのチャート分析」をご覧ください。
価格下落後のモナコイン
相場は上昇することもあれば、下落することもあります。2018年1月、モナコインの価格が下落しました。これはモナコイン単独の理由というよりも、仮想通貨全体の価格が下落したことが原因でしょう。
ただし、下落後のモナコインは強さも発揮しています。
と言いますのは、この記事の上の方で紹介しました順位をご覧いただきますと分かります。
時価総額順位:
2017年10月2日:120位 → 価格下落後:61位
時価総額:
2017年10月2日:27.4万ドル → 価格下落後:31.9万ドル
価格が大きく下落した後、順位も元の120位まで下落したというわけではありません。60位台にとどまっています。また、価格が大きく下落したのに、時価総額は下落前よりも大きい数字になっています。
モナコインに魅力を感じている人が多いということでしょう。
モナコインの使い道
さて、今は有名になったモナコインですが、公開された当初は知名度が低く、価値もあまりありませんでした。そこで、当初は「採掘をするゲーム」「掲示板でユーザーがお互いにあげるチップ」として使われていました。なお、このチップですが、2018年2月現在も稼働しています。
Ask Mona(アスク・モナ)です。ここで投稿すれば、チップとしてモナコインがもらえるかもしれません(もちろん、モナコインをあげることもできます)。
その後、大きなトラブルなく稼働し続け、取引が比較的活発な状態が続くと、次第にモナコインに対する信頼が生まれてきます。そして2017年3月、「ビットコインとモナコインでのみ支払い可能な通販サイト」が誕生しました。
詳細は別記事「ビットコインが使える通販サイト(ビットコインモール)」でご確認ください。円の支払いが不可でモナコインの支払いが可という状態にまで、モナコインは発展しています。
強力なコミュニティ
モナコインの大きな特徴として、コミュニティが活発だということがあります。
一般の人々が仮想通貨に向き合う場合、多くは「仮想通貨で儲けてやろう」という場合が多いでしょう。
もちろん、モナコインを扱う人でも、そういう場合は多いと考えられます。しかし、モナコインそのものを楽しもう!というエネルギーが大きいです。たとえば、こんな例があります。
- モナコインのメダル(模造品)を作って販売
- モナコインのキャラクターで遊ぶ
- 大勢で集まってイベントをする
- モナコインの投げ銭が可能なツールが複数登場
独自の価値観を形成しています。仮想通貨全体の価格が不調で盛り上がりに欠ける場合でも、モナコイナー(モナコインを愛する人々)にとっては、それはどうでもよいことなのかもしれません。
仮想通貨の「仮想世界」から飛び出して、「現実世界」を充実させています。
世界初のSegWit(セグウィット)採用通貨
SegWit(セグウィット)とは何だ?という話ですが、簡単に書けば、同時に多数の送金処理ができるシステムです。ビットコインは送金要請が多くなりすぎて処理がもたつくようになり、このSegWitを導入するかどうかで紛糾してきました。
そうしている間に、モナコインはSegWitを採用する世界初の仮想通貨となりました。すなわち、多数の送金処理ができるというメリットとともに、世界中の仮想通貨ファンの注目を集める効果もあるでしょう。
世界の注目を集めれば、モナコインはメジャーな仮想通貨として認知される可能性もあります。
モナコインの買い方
さて、こうなると、モナコインを使って様々な商品が買えるというだけでなく、将来の価格上昇にも期待したくなります。では、どこでモナコインを買えば良いでしょうか。
2017年4月、日本で仮想通貨に関する法制度が施行されました。これは私たち顧客を守るための大切な仕組みです。そこで、この仕組みを順守する会社で取引したいです。
この観点から、モナコインを売買できる取引所を3つご案内しましょう。

ビットフライヤー(bitFlyer)
ビットフライヤーは、おそらく日本で最も有名な取引所です。ユーザー数も極めて多く、流動性が抜群です。そのビットフライヤーでモナコインを売買できます。
ビットバンク(bitbank)
取引ツールの使いやすさやシステムの安定性により、顧客の支持を集めています。また、「ICORating」による2018年10月のセキュリティ調査によると、bitbankは国内取引所でNo.1のセキュリティ評価を受けています。
bitbankでのモナコイン取引量は、全世界取引量の過半数を占めています。