

ビットコインの信頼性について
ビットコインを始めるにあたって不安なことは、いくつかあるでしょう。すなわち、ビットコインは信頼できるのか?ということです。実際にビットコインを手に入れたときの不安材料としては、
- 1.自分のビットコインが突然なくなることはない?
- 2.送金したら、確実に目的の人に支払われる?
- 3.送金して手元にないはずのビットコインがまだ使える状態ということはない?
どれも大切ですが、特に3が重要でしょう。
現金だったら、支払いでお金を渡せば自分の手元から相手に確実にお金が渡ります。もう一度そのお金を別の場所で使おうと思っても、そのお金はもう手元にないため使えません。
しかし、ビットコインはただのデータですから、送金後もデータは手元に残ります。
たとえば、メールでエクセルなどのデータを送信するとしましょう。相手にエクセルの情報が届きますが、送信者は送信後もエクセルのデータを持っています。
送信後にエクセルのデータが消えてなくなるということはありません。
ビットコインでも同じことが起こる場合、同じビットコインを使って2回も3回も支払えることになり、ビットコインへの信頼は失われてしまいます(二重支払いの問題)。
では、ビットコインはどのように信頼性を確保しているのでしょうか。ビットコインの仕組みを分かりやすく、しかし詳細に考えましょう。
ビットコインを送金するという意味
送金とはすなわち、あるウォレットから別のウォレットにビットコインを送ることです。
実際には、送金データはブロックチェーンと呼ばれるデータのかたまりに保存されていますので、ウォレットにあるのは、そのウォレットを特定するデータのみです(公開鍵など)。
また、ビットコインはデータの集まりですから、実際にお金を送金するわけではありません。そこで、ビットコインにおける送金とは、あるウォレットから別のウォレットにいくら送るというデータを有効にするということです。
銀行の場合、実際の送金作業(データ処理)は銀行が実行します。
顧客Aが顧客Bに送金したいと要望すれば、銀行が責任を持って実行します。その結果、顧客Aの通帳から送金額だけ残高が減少し、顧客Bの残高が増えます。
顧客Aは無制限にいくらでも送金できるわけではありませんし、突然残高が消えてなくなってしまうわけでもありません。銀行が責任をもって仕事をします。その仕事の対価として、顧客A(または顧客B)は振込手数料を銀行に支払います。
一方、ビットコインには銀行のような管理運営者がいません。
P2P(ピア・トゥ・ピア )で運営されていますから、参加者みんなで管理しています。このため、送金手数料を極めて安価にできます。
以降、その仕組みについて説明していきます。
ビットコインの送金方法
では、ビットコインの送金方法について確認しましょう。一言で「送金」といっても、ビットコインをはじめとする仮想通貨は銀行送金とは性質が大きく異なります。
銀行だったら・・・
- 1.誰から誰にいくら送金したという記録を残してくれます(通帳など)。
- 2.口座残高よりも多額の送金はできません。
- 3.何かトラブルがあったら、銀行に照会したりクレームを入れたりできます。
- 4.そもそも、私たちは、銀行が送金先や送金額を間違えるかも?などと考えて送金しません。
ところが、ビットコインの場合・・・
- 1.送金記録は誰がどこに残しているの?
- 2.口座残高よりも多額の送金ができない仕組みはどうなっている?
- 3.トラブルってあるのかな・・・
- 4.そもそも、銀行みたいに信用できるの?変なところに送金するかも?
- 5.その前に、仮想通貨って目に見えないし、本当に送金しているの?
というわけで、疑問だらけです。
もしかしたら、ビットコインを買うことは、実は自らお金を捨てる行為かも?あるいは、変なトラブルに巻き込まれるかも?それは困るなあ・・・と感じてしまったとしても何ら不思議はありません。
むしろ、そのような反応はとても自然です。
そこで、ここでご案内している記事を読んでいただき、ビットコインの送金の仕組みを確認しましょう。
送金の仕組みを確認すると、一部の人々が熱狂的に取り組んでいる「採掘」の意味や、ビットコインを管理するにあたって気を付けるべきことも見えてきます。
「何となくぼんやりした不安」から自分を解放しましょう!
次のページでは、自分のお財布(ウォレット)から「送金の依頼」をした場合、どのような流れで送金されるかを説明します。