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仮想通貨でも株式投資でも何でも、相場で勝つのは大変なことです。期待通りの成績を出せない場合、自分に代わって、何か有能なシステムに取引してほしいと思うかもしれません。期待通りに資産を増やせる場合も、もっと効率的にやりたいと思うかもしれません。

そこで、インターネットで検索します。すると、AI(えーあい)や自動売買という言葉に出会います。ではAIや自動売買でビットコイン取引をする場合、期待通りの結果が出るでしょうか。

素晴らしい自動売買ツールがある場合

ここで、ビットコイン取引専用の、とても素晴らしい自動売買ツールがあるとしましょう。あまりに素晴らしいので、勝率は高く、かつ、投入した資金の増加率も大変高いとします。このツールが、お得な値段で販売されています。

さて、何が起きるでしょうか。想像してみましょう。

ある人が、その自動売買ツールを使いました。とても優秀なツールなので、資産が増えていきます。「良しっ!」という訳で、友達に自慢します。友達も、「そんなに優秀だったら、自分も使ってみよう」となります。

中には、「こんな優秀な自動売買ツールだったら、自分だけのものにしよう」という感じで、黙っている人もいるでしょう。しかし、儲けたことを自慢したい人もいるはずです。

こうして、そのビットコイン自動売買ツールは売れ行きを伸ばしていきます。

すると、どこかでマスコミがこの情報をキャッチします。「これは素晴らしい」ということで、情報番組で紹介します。インターネットでも話題沸騰です。こうなると、もう爆発的な売れ行きになります。こうして、ビットコインを取引する人は全員儲けて、幸せに暮らしましたとさ。

・・・このようにはならないでしょう。この話のどこに問題があるのでしょうか。

問題1:売ってくれる人がいるから、買える

私たちがトレードする際、うっかりすると忘れがちになることがあります。それは、「売ってくれる人がいるから買える」「買ってくれる人がいるから売れる」ということです。

あるツールが素晴らしい成績を出しているとします。あまりに素晴らしいと、全員がそれを使いたくなります。

あるとき、そのツールが「ビットコインを今買うのが最高!」という指令を出したとします。すると、全員が買いに走るでしょう。しかし、売ってくれる人がいないと、買えません。超絶に素晴らしいツールが買いだと言っている場面で、わざわざ売りたいという人はわずかでしょう。

こうして、買いたい場面なのに買えず、優秀なそのツールのシステムは破綻してしまいます。

この問題を回避する方法は、「開発した人は一般に公開しないで、自分だけで使う」ことです。公開するから破綻してしまいます。

また、本当にスーパー優秀な仮想通貨売買ツールならば、なぜ販売するのでしょうか。そのツールを使えば簡単に儲けられるのに。販売システムを組み、宣伝して、ユーザーからの問い合わせにも対応して・・・そこまでして、販売価格はわずか数万円くらい?でしょうか。

安すぎます。

私ならば、500万円でも売りません。そんな優秀な仮想通貨取引ツールならば、500万円でも1,000万円でも簡単に稼いでくれるでしょう。

なのに、安価な価格で売っているという場合、それはなぜでしょう?

問題2:永遠に稼ぎ続けるロジックは存在しない

相場は、時とともに変化していきます。昨日と今日くらいの差ならば、同じような相場が続くということはあるでしょう。しかし、1年前と今日では、同じ相場でない確率が高いでしょう。

すなわち、徐々に、あるいは急激に、相場は変化していきます。ということは、取引ロジック(いつどのように取引をするかというルール)も、相場に沿って変化していく必要があります。

下は、ビットコインの週足チャートです。Zaif(ザイフ)からの引用です。ほとんど価格が付かずに地をはうような値動きだったAの部分(左側赤枠)と、大暴騰して注目を集めたBの部分について、全く同じロジックで大きく稼げるでしょうか。

Bitcoin週足チャート(2018年1月6日)

もしかしたら、AでもBでも同じように優秀な成績を計上した自動売買ツールがあるかもしれません。しかし、そのようなツールは寡聞にして聞きません。

「バックテストしてみたら、AでもBでも好成績でした!」というものは、複数あるでしょう。バックテストとは、過去の値動きを使って特定の取引手法の有効性を検証することです。しかし、バックテストは往々にして信用できません。

  • 過去の価格で必ず売買できるという前提
  • 約定価格のズレ(スリッページ)が全くないという前提
  • どれだけの発注数量でも約定できるという前提

こういった「現実にありえない前提」がいくつもあるからです。あり得ない前提の検証で好成績だったと言われても、現実のトレードで優秀な成績を収められるとは思えません。

しかし、特定の時期においては、見事に相場に適合して最高の成績を収める自動売買ツールがあることも事実でしょう。そこで、ロジックをビットコイン相場に合わせて柔軟に変更できる人は、大きな成功を収められるでしょう。

これは、一般のユーザーには難しすぎるお題です。そこで、こんな考えに行きつくかもしれません。「相場に合わせて、コンピュータが取引内容を自動で考えて設定してくれれば良いのでは?」と。

そこで、AI(えーあい)という言葉が、ぼんやりと浮かんできます。

AIとは?

AIとは人工知能と訳されることが多いです。これを聞くと、こんなイメージを持つかもしれません。

「どの仮想通貨を取引すべきか、いつ取引すべきか、買いか売りか、取引数量、いつ利食いや損切りをすべきか・・・あらゆることを全てAI(人口知能)が決めてくれる!そして、相場が変化すれば、それに合わせて取引内容を自動で最適に修正してくれる!」

残念ながら、この種類のAIはおそらく存在しません。仮に存在するならば、上で考察した理由により、その存在は公表されないでしょう。販売価格1,000万円でも売りたくないでしょう。

現実的には、「今後の値動きを考えるために、ディープラーニングという手法を使って、有用と期待できるデータ分析をコンピュータに任せる」という意味でのAIが限界でしょう。よって、そのAIによって導き出された結果をどのように使うかという部分で、人の役割が極めて重要です。

AIを使っても、結局はそれを使う人次第で、トレード成績が変わってきます。

AIの定義をさらに広くして、「過去データを分析して、その結果をもとにプログラミングして売買すること」をAIだと言ってしまうと、おそらくAIは何十年も前から実行されています。

目新しくも何でもありません。

しかし、取引システムを販売する側から見ると、AIという単語は便利です。読者が「AIとはすごいものだ」と勝手に解釈してくれるからです。

よって、「稼げないシステムであっても売れればOK」だという人々から自分の身を守るためにも、一定の範囲の知識が必要と言えるでしょう。

まとめ

以上のように考察すると、以下の結論が出てきそうです。

「放置で継続的に大きく稼いでくれるシステムは存在しない。仮に存在する場合、それは私たちの前に出てこない。」

よって、自動売買やAIに過度に期待するのではなく、自分自身を鍛え上げるという意気込みで相場に取り組むことが、結果として近道になるかもしれません。

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