

ビットコインの高利回り投資プログラム|HYIPとは
博徒(ばくと)もビックリの高利回り!?
ビットコインについて調べていると、HYIPという単語が数多く出てくるのに気づくかもしれません。HYIPとは、High Yield Investment Programすなわち、日本語に直すと「高利回り投資プログラム」です。
どれくらい高利回りか?ですが、通常ではありえない大きさです。年率換算で何万%にもなります。
よって、詐欺の可能性も十分にあるでしょう。リスクが大きい話です。それでもHYIPをしてみたいという方に向けて情報をお届けします。ただし、当サイトはHYIPを勧めているわけではありません。この情報がもとで損失等が出ても、何も責任を負えません。
皆様ご自身で考えて行動いただきますようお願いします。
HYIP(ハイプ)のパターン
HYIPを紹介しているホームページを探すと、そのあまりに特徴的な内容から、すぐに「あ、これはHYIPだな!」と分かります。
例えば、こんな感じの宣伝文句が並んでいます。
プランA:1BTCの投資で、毎日1%の配当が永遠にもらえる
プランB:10BTCの投資で、毎日2%の配当が永遠にもらえる
プランC:30BTCの投資で、毎日4%の配当が永遠にもらえる
もちろん、得た配当を再投資するのもOK!
ただし、投入した元金は引き出せないから気を付けてね!
おお!・・・「1年で1%」ではなく「1日で1%」もらえて、しかも複利運用OKとはすばらしい!と考えてしまう場合、気を付けましょう。というのは、1日1%や4%という数字で複利運用していったら、1年間の利回りは何%になるでしょうか?
計算してみました。その結果、以下の通りです。
- 1日1%の場合:1年間で3,778%の利益
- 1日2%の場合:1年間で137,740%の利益
- 1日4%の場合:1年間で164,880,300%の利益
これが「ありえない」数字だというのは、すぐに分かります。1日4%のプランに1万円投入するとしましょう。すると、1年間で1万円の1億6,400万%の配当を支払うのは不可能です。
無尽蔵にお金を持っている人であっても、この配当は不可能でしょう。
1日1%の配当でも、1年で資金が38倍くらいになるという計算です。投資やビジネスの場合、「結果として」規模が38倍になったというのはあり得る話かもしれません。しかし、「配当として約束」するのは、あまりにも無茶な話です。
この話にのってお金を投じるのは、あまりにリスクが高いと言えそうです。
HYIPを運営する側の思考を想像してみよう
このように、危険な香りがプンプンと漂うHYIPです。しかし、多くの人々を魅了しているようです。理由はただ一つかもしれません。「大きく稼げるかもしれないから」これに尽きるでしょう。
では、このHYIPで上手に立ち回ろうと思うならば、どうすれば良いでしょうか。それを考えるために、「HYIPを運営している側」の思考や行動を予想してみましょう。
彼らの行動が予想できれば、それに応じて投資すれば良いという話になります。
なお、投資という表現はおそらく不適切でしょう。リスクが高いので、ギャンブルという表現が正しいでしょう。しかし、HYIPのIはinvestment(投資)という意味ですので、ここでは投資と表現します。
短期的に稼いで逃げようとする運営者の場合
最初に、最初から詐欺をしようと考えてHYIPを運営している業者の様子を考えてみましょう。自分がそのような詐欺サイトの運営者になると想定すると、考えやすいかもしれません。
詐欺をするということは、他人のお金を不正に取得するということです。お金を盗られた人は怒るでしょう。よって、以下の条件が必要です。
運営者が誰なのか、他人に漏れてはいけない
そこで、住所や氏名等はホームページに掲載しないでしょう。掲載しても、偽名です。そして、長々と詐欺サイトを運営するわけにはいきません。損した人が頑張って自分を探し当ててしまうかもしれないからです。
そこで、短期勝負です。一気に資金を集めて、ササッとサイトを閉じて逃げるのが得策でしょう。
よって、高利回りで人を集めて、もう十分お金が集まったなと思ったら、未練なくサイトを閉じます。お金を投じてウキウキと期待していた人々は「あっ!・・・やられた!」となるわけです。
以上のパターンのHYIPで稼ぐには、下の方法が考えられます。
HYIPのサイトが立ち上がった初期に資金を少しだけ投入し、複利運用せず、引出可能な限度いっぱいに運用益を引き出し続ける。
最終的に運営者が逃げてしまって元本の回収が不可能になっても、運用益を十分に引き出しているので、トータルでプラスになるという計算です。かなりリスクの高い方法ですが、できないことはなさそうに見えます(この方法を推薦しているわけではありません)。
大真面目にHYIPを運営する運営者の場合
一方、詐欺的な行為でなく、大真面目にビジネスとしてHYIPをする場合もなくはないでしょう(想定しづらいですが)。例えば、こんな場合です。
- 別のビジネスが本業だが知名度が低いので、その名前を一気に広めたい
- 銀行借り入れではどうしても不十分なので、短期的に一気に集めたい
- 単に、お金の計算が苦手で良く分からずにHYIPで募集している・・・
この場合、運営者側は詐欺を働こうとはしていないでしょう。まじめなビジネスですから。
ただし、超高配当は永続不可能ですから、いずれ配当額を大幅に引き下げる必要があるはずです。あるいは、事業に失敗して倒産の憂き目にあうかもしれません。
このようなHYIPだったら、資金を少しだけ投じるのも検討可能かもしれません。リスクが高いのは変わりないでしょうが、運営者が詐欺をしようとしているわけではありません。そこで、「もしかしたら大化けするかも?」という期待に賭けるというわけです。
ちょっとした宝くじ感覚です。
詐欺か本物のビジネスか、その判断が難しい
この、詐欺か大真面目かという区別をするのは、とても大変です。当サイトの別記事「ビットコインなどの仮想通貨で詐欺に遭わないために」でご案内している簡単な判定方法を列挙しますと、以下の通りです。
- 住所等を公開しているか(実在するか)
- 会社の代表者はどんな人か
- 許認可関係はクリアしているか
これらをチェックすれば大丈夫というわけではありませんが、必要最小限のチェック項目でしょう。
そして、どれだけまじめなビジネスであっても、HYIPのリスクが高いのは変わりありません。そこで、HYIPをやってみたいという場合は、お小遣いにもならないくらいの額で試してみるのが良いのかもしれません。
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